土地を購入する際に気を付ける3つのポイント

土地を購入する際の注意点

以前の記事で、「中古住宅を購入する場合のチェックポイント」を紹介しましたが、今回は「土地を購入する場合に気を付けるポイント」を紹介したいと思います。

土地を購入する場合に気を付けたいポイントは色々ありますが、何点かに絞って紹介したいと思います。

境界明示

以前の「中古住宅を購入する場合のチェックポイント」でも紹介しましたが、やはり境界がハッキリしていることは重要です。

どこまでが自分の土地かわからなければ、建物の計画にも影響が出ますので、民民の隣地境界明示があるかの確認を不動産業者にして下さい。

土地を購入してから、隣地の所有者から「ここまでは自分の敷地だ」と言われる可能性もあるわけです。

実際に、土地の境界に関するトラブルはよくありますので気を付けて下さい。

用途地域

日本全国の土地は、都市計画区域等が定められており、都市計画区域の中で、市街化区域と市街化調整区域に分かれ、さらに市街化区域の中に用途地域が定められています。

用途地域は、第一種住居地域や商業地域、工業地域等、13種類の地域に分けられており、その地域によって建てられる建物の種類が定められています。

住宅であれば、工業専用地域以外の用途地域であれば建築出来ますが、工業地域に住宅を建てても周りは工場ばかりの可能性もあります。

今は廻りも全て更地でも、自分が家を建ててから、隣に工場が出来る可能性もあるわけですから、工業地域は、工場付住宅等の計画がない限り、住宅を建てるための敷地を購入する事はお勧めできません。

おすすめは、用途地域の中に、「住居」と入っている用途地域です。13種類の用途地域の内、8種類が住居と付いていますので、出来る限り「住居」と付く土地を購入して下さい。

前面道路の幅員

前面道路とは、敷地が接している道路の事ですが、まず道路幅員が狭ければ、駐車場への駐車が大変になります。

しかも経験上、狭い道路に限って、道路にまで植木鉢や自転車が道路に置いてあります。

すでにローカルルールが出来上がっている事も多く、後から建物を建てて引っ越す場合は、戸惑う事も多く、しかも、道路が狭ければ、住宅を建築する工事期間中に、近隣に迷惑をかけてしまう事が増えますので、狭い道路は避けたいです。

また、住居系の用途地域では、容積率は前面道路の幅員*0.4 の計算で算出された数値以下にしなければならない為、容積率200%の土地でも、前面道路が4mしかなければ、4*0.4=1.6で、160%までしか、建物を建築する事は出来ません。

以上の事から、5m以上、出来れば6m以上の前面道路がある土地の購入をおすすめします。

以上、3点の「中古住宅を購入する場合のチェックポイント」を紹介させていただきましたので、土地を購入する際に参考にして下さい。

自分の敷地なのに自由に建物が建てられない?

自分の土地なのに

一般の方と建物の設計でお話をしていますと、

「なぜ自分の敷地なのに自由に建てられないの?」

とよく言われます。

マイホームを建てるために高いお金を払って土地を購入した人

今まで住んでいた家の建て替えを検討している人

住んでいる家が少し狭くなったので、増築を検討している人

様々な方がおられますが、共通していることは、

「なぜ自分の敷地なのに自由に建てられないの?」です。

そう思うのは当然で、特に都会の土地であれば高額ですから、自由に建物を建てたいと思うことは不思議ではありません。

ただ、世の中にはルールがあり、闇雲に建物を建てられなくなっています。

みんなが勝手に建てだしたら

よく考えてみて下さい。

自分の家を敷地一杯に建てて5階建てにした場合、自分の家だけでは問題にならないかも知れませんが、みんながみんな、好き勝手に建てたらどうなるでしょうか。

窓から太陽光が入らない住宅になってしまうかもしれません

隣同士が近すぎると火事の時に隣の建物に延焼してしまうかもしれません

住宅の横に工場が出来て、騒音や振動で住みにくくなるかもしれません

みんなが好き勝手に建ててしまうと、生活しにくいのは想像がつくと思います。

そこで、災害に強く、生活環境が良く、利便性の高い街にするためにルールを定めているのです。

建物の建築ルールを定めているのが建築基準法で、敷地に対する建物の大きさや建物の構造強度、道路からの空き寸法、窓の大きさ等 様々な事が定められています。

ですので、

「なぜ自分の敷地なのに自由に建てられないの?」

と言われれば、

「様々な法規をクリアした上で自由な建物は建てられますよ」

と答えるようにしています。 法規をクリアさせつつ、お客様の要望を叶える このバランスが大事なのです。